清水灯子の日記

都市か、あるいは郊外に住んでいる清水ちゃんの日記。

チャラポワ

12月12日

ポルチーニが香る濃厚なクリームスープパスタ」を食べていると、ああ私って、いい女やなと思う。少し分量が足りないという問題があって、これがまたいいんやな。何事もほどほどにして、それってデキる女という感じがするし、中庸っていうか、つまりただの仏教やんかアホンダラという気持ちもしつつ。

こうして昼間に書いている文章というのは夜書いているのとは異なっているようで、同じ私なのに、バイオリズムというのがあるんでしょうか、しかし今日の夜の私というのは今ランチを終えたばっかしの私より余分に地球に住んでいるわけで、ということは時間が経過して、それだけ私より多くのことを知っているというか感じているはずの私が書く文章の方がちょっぴり良いもの(なにそれ)の気がする。その分私より数時間ばばあというかばあさまであるところの私は、書き間違いや繰り返しに気づくことができないかもしれない。

年をとるということはやっぱりそう大して良いもののように思えない。母は40過ぎてから常にどっかしら痛い痛いゆうて、そのくせ病院には行かないもんだからドッカシラ病な上アホンダラ教だからどうしようもなくて、なんや、悲しい気持ちになってしまう。ゆうて私もその内カカトがガジピシャと固まって、手なんかこう、どこか知らんがワニの体の柔らかな部分みたいにブニョブニョになるのは知っている。そうなってしまったらもうポルチーニがうんたらなんて言ってドヤ顔しておれず、ともかくもう必死のパッチ当てでドモホルンリンクルなんかを「ヤーッ」と被って外に出て、モチなんか 食うのだ、多分。

こうした言葉は使いたくないけども、年齢的に言えば、今日会社の若い子が辞めると表明した。表明しているということはもう肚は決まっているので、せっせ慰留なんかあったのだろうけど、ダメでしたということでした。どうも苦手な人がいるようで、それやったらしゃーないと思う。私だって、靴に画鋲というか、靴をクマみたいにデカい画鋲に突き刺しておいてやりたい相手が何人かおるし、くっついて行って家に火つけたろかなと思うこともあるけど、それやったら終わりやから、辞めた方がいいのだ。仕事がどうの場所がどうのと違って、人間同士の関係はお互いにこらコンチキだのなんやとこのアホンダラこらなんつって、影響を及ぼしあえる相手がそこにおるから、最悪やし、まあもうともかく終わりや。

退職する人が現れると、あーそうかここは所詮会社であったのだと意識される。そんな根詰めて働かんと、息抜きの合間に人生を送りたい。