清水灯子の日記

都市か、あるいは郊外に住んでいる清水ちゃんの日記。

お父さんのおにぎり

9月17日
駅ナカのコンビニでおにぎり100円セールやってた。キオスクでなくコンビニ。
コンビニのおにぎりは具が結構いっぱい入っていて、海苔もパリッと乾いた別次元の代物なんだけど、私の中でのおにぎりはもっとこう、石というか、米を握ってつぶつぶ感をダメにしてしまうそういう工程と思う。
お父さんが何故かよくおにぎりを作ってくれて、でも奴はものすごく握力がすごいから、米というか一緒に握り込んだ空気ごとギュッというかメコッという感じで、いつも台無しおにぎりにしてしまってた。
握力が強いからおにぎりが圧縮されるというのはちとおかしな話で、おにぎりのふんわり感と成人した人間の無慈悲な握力の間には制御を担う脳があるはずで、ウチの父は脳の方はアレだったのだ、あんまりうまく機能していなかった。
口に入れるとメチョッという感じで、やっぱりお米ってほぼ湿気なんだとか気付きを得て、少しも美味しく無かったし、元々そうでもなかったお父さんのことが嫌いになった。
私ってあんまりいい思い出がないのかもしらない。